2005年07月02日

失われた声


「こいつがもし話したら」という仮定の下での声イメージもある(笑)あなたは、大山のぶ代演じるドラえもんの声を聴く以前に自分の頭の中で響いていた、漫画のドラえもんのあの声を、今思い出せるだろうか。

ドラえもんを初めて見たのが既にアニメだったというのであれば、別に野沢雅子アフレコ声を聴く前に、ジャンプ誌上でブルマと会話している孫悟空のセリフを読んでいたときに、あなたの頭の中で聞こえていたあの声でもいい。
ドラえもんもドラゴンボールも知らないというのであれば、鉄腕アトムでもワンピースでもちびまる子ちゃんでもこち亀でもなんでもいい。とにかくアニメ化によって声が具体化される前、原作漫画を読む時に想定していた登場キャラたちのあの声を、今あなたは思い出せるだろうか。

もしかしたら私が特殊なのかも知れないが、普通人が漫画上でのセリフを読んでいる時には、何らかの声をイメージしていると思われる。その声は、既に他メディア(アニメやラジオドラマなど)で声が流通されていない限りは、「現実の誰か」と具体的に特定されることのない声イメージなのではないだろうか(アニメ・声優界に造詣が深い人であれば「このキャラはこの声優さんがいいなぁ」という希望の下に具体イメージを描いて読んでいるのかもしれないが)。

だから初めてアニメ化されてテレビの中で話しているキャラを見たりすると、自分の中で出来上がっていた声イメージと現実の声優の声とのギャップに違和感を感じたりする。
そしてその違和感は、その後ずっと繰り返し聴かされその声優の声にイメージが固定化してゆく過程で次第に消えてゆき、いつしか原作漫画を読んでいる時に頭の中で聞こえてくる声さえも、アニメの声優の声に落ちついてしまうものだ。

そうなってくると、私は今度は以前自分の頭の中で鳴り響いていた
「誰でもない誰か」
のあの声を取り戻したくなる天邪鬼なのだが、それはもう恐らく無理なのだろう。

永遠に失われた声。


さて、ありがたいことに私は最近このブログで、多くのコメントを頂けるようになった。

そして、そんな数々のコメントを読む際にも、私の頭の中では「誰でもない誰か」の声が響いている。

ブログに対するコメントは、「文章」というよりも「会話」や「セリフ」といった方に近く感じられるために、それを読む私の中では「誰でもない誰か」が話す声が聞こえている。
あらためて意識してみると、驚く事に私は各個人(署名)ごとに「誰でもない誰か」の声を使い分けていることに気づく。Aさんのコメントを読む時はこの声、Bさんのコメントを読むときはこの声というように、一人一人に個別のイメージを持っているのだ。

それは、皆さんのブログの文章を読んだりコメントをやり取りした事の積み重ねで培った私の幼稚なイメージに過ぎないわけで、かなりの確率で現実のみなさんの声とは違うのだろう。

皆さんに現実でお会いする事があるとしたらその瞬間、永遠に失われる儚き幻の声。


今日コメントを読みながら、ふとそんな事を考えた。

キモイとか言わないで!


posted by いっこう at 19:55| Comment(14) | TrackBack(1) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あるある!ありますううう!

年がバレるのを覚悟で臨みますが、
私は一番顕著にこれを感じたのはアニメ「みゆき」でした。
あだち充氏の漫画を先に読んでいたので、もうすっかりキャラは自分の中で自立していて、愕然としましたね。小学生だったのでうまく表現できませんでしたが、「とにかくちがう、ちがうううう!」と悶絶したことを憶えています。

私の声は、えー、もしまだイメージがなかったら松島菜々子さんのでお願いします。本当は、「ゆかいつーかい怪物くん」の声に似ていると言われたことがあります。
Posted by 美雪 at 2005年07月03日 15:39
■美雪さん
>「みゆき」
突然ですが、美雪さんは高畑京一郎という人の「タイムリープ」というライトノベルをご存知ですか?
その小説では、ヒロインの苗字が「鹿島」で、妹の名前が「美幸」である「若松」という人物が「鹿島」のために活躍し、さらに「鹿島」の友人には「水森」「三原」「矢内」「村木」なるキャラクタが出てきたりするのです(笑)
内容は「みゆき」とは関係ありませんが、とても面白かったので、未読であればお薦めしたいところです。

>あだち充
「タッチ」が実写映画化されるようですね。
で、「声」といえば、その実写「タッチ」に南役で出演する長澤まさみという女優さんの声質が結構好きです(笑)
カルピスウォーターか何かのCMの声を聴いて、何となく心地好さを感じました。

>松島菜々子さん
>怪物くん
もちろん美雪さんの声イメージもありましたが、かわいこちゃんには弱い怪物くん方面に修正します(笑)
というか、松嶋菜々子の声がすぐに浮かんでこないのはなんでだろう?よく聴いてるはずなのに。
Posted by いっこう at 2005年07月03日 18:52
美雪さんのコメント読んで気がついたんですけど容姿は「誰とかに似ている」って言われたことがあるけれど、声ってあんまりそういうことがなかったです。せいぜい喋り方とか口調までで。(身内は除く)しかも「自分の声」って自分では知らないし!

割と文を読むときは音声化してないかも・・・目だって高かったり低かったり力んでたりしない限りは許容範囲は広いかもしれません。
Posted by たま@ at 2005年07月04日 00:12
■たま@さん
>「自分の声」って自分では知らないし!
何かで録音された声を聴くと、「これ自分じゃない!」って思いますよね。
そこで考えるのが、ものまね芸人さん達の芸。
彼らは「主観声」と「客観声」の質の齟齬をどうやって調節してるんでしょうか。「自分にはこう聞こえてるけど、他人にはこう聞こえてるハズだ」という感覚を養うのって時間かかりそうです。何度も録音された自分の客観声を聴いて、主観声と客観声の相対差を脳に把握させるしかないのかな。

>文を読むときは音声化してないかも・・・
そういえば昔速読の本を読んだ時、いちいち文字を音声化してると読書スピードが下がる(声帯の筋肉が連動して動いてしまうから、その物理的制限を超えられないという説明だったと思う)という話が載ってましたね。文字を記号・図として並列処理するのが速読の基本だ、みたいな。速読をマスターした人って、漫画はどうやって読んでるんだろ。

ちなみに、私の中でのたま@さんの声イメージは、何故か割と高めです(笑)
Posted by いっこう at 2005年07月04日 01:05
特にモノマネの人ですねー。あれはカンペキ客観声をつかんでないとできない。
マンガは音声化なしでは読めませんね。うーん「脳内ひとりアフレコ」してるかも。だから声そのものというより喋り方への違和感を覚えることのほうがあるかもしれません。
いっこうさんの私の声は割と高めですか。ふふふふふ。
Posted by たま@ at 2005年07月04日 09:21
>高畑京一郎という人の「タイムリープ」というライトノベル

それ…いいんでしょうか?そこまであからさまで???名前は盗作にならないと思うけど、読んでて登場人物の顔は全部漫画キャラの顔になりますね…。
面白い本なら読みたいな。探します。

あ、声とは違うけど、小説読んでると登場人物の「顔」も自立しませんか?
私、しちゃうことが多いです。わざわざお気に入りの女優さんやアーティストをキャスティングして読むこともあります。
これも案外実写化されたときに「がぶーん。お前じゃねえんだよ!」ときます。
Posted by 美雪 at 2005年07月04日 11:23
妄想は得意分野のしずくがやってまいりました。
ちょっとぶりです、こんにちは。

しずくはどんな声でどんな風にいっこうさんに話しかけてるんだろう。
永遠に耳にすることのない「いっこうさんのなかのしずくの声」

半次郎に胸きゅんです。
Posted by sizuku at 2005年07月04日 12:43
■たま@さん
>マンガは音声化なしでは読めませんね。
ほとんどがセリフで構成されてますから、音声化しないで読むのは至難の業でしょうね。でも、訓練すればできるのかな。

そういえば、前のコメントで書いた速読の訓練っておもろいんですよ。
速読やるのに、まず初めに何をするかわかります?
なんと、眼筋トレーニング(笑)
その本では、目線を上下左右斜め各方向に10秒(だったかな)往復させる筋トレを、1日何セットか継続してやるように指示されてました。
「張り切りすぎて筋肉痛にならないように」みたいな注意もあってケアも万全(笑)

>ふふふふふ。
ああっ、なにその意味深な笑い!(その笑い声も高い)
ビンゴなの?!実はマラソンの渋井陽子ばりに低いの?!(笑)
Posted by いっこう at 2005年07月04日 15:48
■美雪さん
>そこまであからさまで???
ちなみに若松の下の名前は真人ではなく、鹿島の下の名前もみゆきではありませんのでご安心を(笑)

この作家さんは、登場キャラ名(性格ではなく)は文章上で書き分けるための記号だというくらいの軽い感覚で付けてるようです。気づいた人だけがニヤっとできるギミックのつもりなのでしょう。他の作品でも当時のサッカー浦和レッズ・ヴェルディ川崎の選手から拾ってきた苗字を付けてたりしました(笑)

特に美雪さんのように物語を創出する側の方にしてみれば、彼のキャラ名に対する淡白な姿勢には色々な思いが浮かぶのではないかと思いますが、この作品の内容自体は「盗作」とかの邪気とは縁遠いものですし、ストーリー構成に関しては執拗なこだわりがみられる物に仕上がっていると感じました。

>実写化されたときに
ちなみにこのタイムリープ、1997年に佐藤藍子主演で実写化されてるんですが、その時私は「佐藤藍子は嫌いじゃないけど、鹿島は君じゃないんだよなー」と思いますた。
あと、映画化に際して登場人物の名前がごっそり変えられてました(笑)
大人の事情ね!
Posted by いっこう at 2005年07月04日 15:57
■sizukuさん
こんにちは。ちょっとぶりです。

頭の中だけに存在するこの声を説明するのって難しいですね。
誰か有名人に似てると言うのも何か違うし、そもそもそこまで明確に具体化されているのかどうかも分からない。でも確かに他の人とは違う。
その意味では絶対的な声というよりは、相対的な声なのかな。絶対音感を持っている人は基準無しに鳴った音を音階を当てられるけど、常人は他の音との違いという形でしか認識できない、みたいな。
というわけで、私の中でのしずくさんの声は、たま@さんよりは低く、美雪さんよりはソフトな感じと表現させてもらいます。
私以外の他人には絶対分からんでしょうけど!(笑)

>半次郎
コイツこうみえて、結構やんちゃなんですよ。
とにかく人に抱かれるのを嫌がる。ちょっとしつこく構うと爪を立てたり、追いかけてきて噛みついてきたりします(笑)
その割に冬場になると人の膝の上に座りたがったり、夜寝てれば布団の中に入りたいとおねだりしてくる。ちょっと外出して戻ってくると玄関で出迎えててくれたり(笑)
まぁ、可愛いヤツです。
Posted by いっこう at 2005年07月04日 16:04
いっこうさんの期待を裏切り、矢田亜希子の髪型でなくなった私ですが、朗報(?)があります。

先日のPOP JAMを見てびっくり。
林檎ちゃんが私の髪型を真似しているじゃないですか!!?
色は違うけど、似てます。

でも、誰にも言われませんが・・・。

声のイメージは美雪さんに引き続き、松嶋菜々子でお願いします。
Posted by りす at 2005年07月04日 22:03
■りすさん
>林檎ちゃんが私の髪型を真似している
ほうほう。今はああいう感じなのですか。
矢田亜希子→椎名林檎というイメージ転換は私の脳にかなりの無理を強いる急旋回作業に思えますが、墜落しないように頑張ってみます!(笑)
というか、そろそろ私の中でりすさんのイメージが、芸能人とかを離れて一人立ちしつつあるのですが。やっかいだな、この妄想癖!
それと私は、「唄」から切り離された椎名林檎のビジュアルそのものにはそれほど魅力を感じておらんのです(笑)
ただ、唄っている時の彼女は、私にとって痺れるほど神々しく美しいのであります。それはもう。

>松嶋菜々子
なるほど。
今日CMで彼女の声を聴いたので、実にイメージしやすくて助かります!
すると私は、林檎風の髪をなびかせ、松嶋菜々子声でチームメイトにはっぱをかけながら、あの可愛いユニフォームでフットサルコートを走りまわるりすさんを想像する事になりますが、よろしいでしょうか?(笑)
Posted by いっこう at 2005年07月05日 00:31
こんばんは。久しぶりにコメントします。
このテーマは面白いですね。
誰でもない誰かの声、確かに聞こえてます。
言われるまで気づかなかったなぁ…というか意識すらしてなかったわ(笑)。ただ、ボクは両さんの声は、いまだに自分の中の「誰でもない誰か」のイメージでこち亀読んでますよ。
Posted by N2@でじぎお at 2005年07月10日 00:37
■N2@でじぎおさん
こんにちは。
>誰でもない誰かの声
誰なんでしょうね。ホントに。
全くの無から想像するのは無理でしょうから、過去出会ってきた様々な人たちの声と外見と性格の相関を考慮して、絵や言動から受けるイメージに近い現実の人々の声を脳内データベースからサンプリングして、それらをごっちゃに脳内ミックスして作り出してるんでしょうかね。音楽みたいだ。
いずれ脳の研究が究極的に進歩したら、そんなサンプリング→ミックスの過程も解明されるのかもしれませんね。されるか?

>両さんの声
アニメこち亀はほとんど見てないので、ラサール石井声に侵されることなく、誰でもない誰かの両さん声は私の中でも保たれています。
私の中での、声優声に駆逐されてしまった「誰でもない誰か」の声の代表格は、何といってもスラムダンクの桜木花道ですね。アニメ開始当初は確かに感じていた猛烈な違和感も、いつしか感じなくなりました。うーん、思い出せない。
Posted by いっこう at 2005年07月10日 17:00
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